認定NPO法人おてらおやつクラブ
- パブリックリソース財団
- 10月16日
- 読了時間: 5分
支援対象期間:2024年度
支援カテゴリ:困窮家庭の子ども

おてらおやつクラブは、お寺にお供えされるさまざまな「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として頂戴し、子どもをサポートする支援団体の協力の下、さまざまな事情で困りごとを抱えるひとり親家庭へ「おすそわけ」する活動です。活動趣旨に賛同する全国のお寺と、子どもやひとり親家庭などを支援する各地域の団体をつなげ、お菓子や果物、食品や日用品をお届けしています。
おてらおやつクラブには日々、全国のひとり親家庭のお母さん・お父さんから沢山のメッセージが届きます。日本の子どもの貧困問題は見えにくいという課題があり、困りごとを抱えるご家庭の「声」は見過ごされがちです。
支援団体やご家庭の受け取り報告には心あたたまるエピソードが添えられていることがあります。逆に生活の不安や困窮する子どもの様子がわかる声もあり、特にお母さまからは切実な「たすけて」の声が届くこともあります。生の声を通して見えにくい貧困問題の実情をうかがい知ることができるので、私たちは声を集めること、声を発信することを大切にしています。
そのような声を集めた冊子を2024年12月に発行し、約5万部をおてらおやつクラブに関わる皆さまにお配りしました。多くの方々にひとり親家庭の現状を知っていただく機会となり、多くの共感を得て活動を応援いただく方々が増えました。
この冊子発行にあたり、「フコク生命 THE MUTUAL基金」助成金を活用させていただきました。こころより感謝申し上げます。

■ 子どもたち・受益者の声
2025年7月〜8月の夏休み期間に、全国2,500世帯のひとり親家庭へ各地のお寺からおすそわけを送るプロジェクト「夏のおすそわけ2025」を実施しました。おすそわけを受けとった家庭からの喜びの声をいくつか紹介します(すべて掲載の許可を頂いています)。
今日娘の2歳の誕生日、その日に届いて本当に嬉しいです。
お米はまだまだ高くて買うのに躊躇っていたり、引っ越しで本当に経済的に苦しくなっていたので、恵みが本当に有り難いです。2歳といえど、私並みに食べるので、毎日感謝して頂きます。
(神奈川県/40代のお母さん/お子さん1人)
現在子どもたちは夏休み真っ只中。おまけに本日から三連休で、お盆。経済的に困窮しておりお出かけできず自宅で居るしかない状況の中でおてらおやつクラブさんから温かいお届けものをいただきました。
今や高級品のお米から始まり、海苔やフリーズドライのお味噌汁。果実がたくさん入ったみかんや桃のカラフルなゼリーたち。他にも段ボールにたっくさん詰め込まれておりました。お箱を開けた瞬間うれしくってありがたくって涙が溢れてしまいました。我が家にはとっても贅沢なお品ばかりの宝石箱でした。
美味しそうな食べものたちに囲まれて暑さも乗り越えられそうです。大切に大切にいただきます。
(大阪府/30代のお母さん/お子さん2人)
万博のお土産や普段買うことのできないお菓子が入っていて嬉しかったです。
お米もなかなか買えないので、パックご飯が入っていたのも助かりました。少しずついただこうと思います。
年に1度の支援が心の支えになっています。寄付をしてくださる方、支援してくださる方には感謝しかありません。
(奈良県/30代のお母さん/お子さん1人)
■ みなさまへのメッセージ
貴社皆さまのお力添えにより、多くの子どもたちへ「おすそわけ」を届ける活動ができています。特に声冊子の発行を通して、多くの方々にひとり親家庭の現状を知っていただけたことが本当に大きな助けとなりました。まずは貧困問題があることを知ってもらうこと、その問題を自分ごととしていただくことが何より重要だからです。
おてらおやつクラブは、皆さまからのご寄付に支えられながら、地域の中で少しずつ支援の輪を広げてきました。
こうした取り組みをすすめていけるのも、日々のご寄付・ご寄贈・おそなえ・ボランティア・情報のシェアなど、皆さまがそれぞれの暮らしの中でおてらおやつクラブの活動を気にかけてくださったおかげです。皆さまが無理のないかたちで差し出してくださった想いが、誰かの手元へ届いています。
そうした想いやつながりが、日本中で静かに、けれど確実に広がっています。このつながりをこれからも絶やさず、「たすけてと言える社会」をつくるために、引き続きご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。
<団体情報>

団体名:認定NPO法人おてらおやつクラブ
団体WEBサイト:https://otera-oyatsu.club/
対象となる活動:おすそわけで、助け合い。生活に困窮する子どもたちに笑顔を届けたい。
活動概要:おてらおやつクラブは「たよってうれしい、たよられてうれしい」と思えるような「ともに生きる社会」の実現を目指しています。おてらおやつクラブは、お寺さまや団体さま、そして⾏政機関とも連携し、地域で助け合う社会の創出を⽬指し、全国に活動を広げるべく様々な取り組みを⾏っています。同時に、地域の⽀援とつながることが難しいひとり親世帯へ、事務局がある奈良から直接「おすそわけ」をお届けする直接⽀援活動も⾏っています。
全国のお寺の「ある」と社会の「ない」をつなげて無理のない範囲で支援活動を始めるきっかけを作ることで、「たよってうれしい、たよられてうれしい」と思えるような共助社会の実現を目指しています。




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